2021年8月23日月曜日

森高校「リビンングデザイン」授業支援⑤

2021/08/23 08:50-10:40
 
今日のテーマは色。生徒たちにとって、日常生活の中で色や配色について意識する機会はあまりないと思いますが、日常生活を見つめる解像度を高めてもらうため、あえて色をテーマにしてみます。ファシリテーターは原田(はらでぃ)です。

・景観と色についての講義

まず、色のデザインの前提を理解してもらうために、街の色彩がどうかたちづくられているか、どんな意図を持ってデザインしていけばいいかなど、概論的な説明をしました。(しかし、これが辛かったですね。朝イチから小難しい講義はつらい・・・反省しています)みんな、よくがんばった。

・自分の色見本帳を作ろう

後半は、表現活動を通して自分と色彩との関係を考えてもらうことにしました。色は使用される文脈によって意味が生まれる、デザインの道具と考えることもできます。送り手の意図と受け手の解釈を一致させたり、相違を確かめたりするためにも色を活用することができるのです。
そんなことを心の片隅におきながら、「わたしの色見本帳」を作ってみることにしました。
たくさん用意した色紙(トーナルカラーという画材です)を切り刻んで、さまざまな配色を試み、それを冊子形式にまとめて綴じます。

1.自分を表現する色を選ぶ

まずは、「自分の色」というお題で、自分の好きな色、今日の気分の色など、自分を表す1色を選んでもらいます。

2.選んだ色紙を分割左図のように、選んだ色紙をハサミで切り分けます。これを配色を考えるための元の色として使います。
A3用紙を二つ折りにして、冊子の台紙にします。
表紙に自分の選んだ色紙の大きい方を貼ります。
冊子のタイトルは最後に書き込みました。
内側の見開きに、左図のように切った色紙の小さい方を貼っていきます。
さぁ、ここからが本番。左図のように、自分の色をもとに指定の関係にある色をトーナルカラーの中から探して、貼っていきます。
一項目ずつ、ことばの意味を確認しながら進めていきました。
裏表紙には、自分が選んだ色と明度対比が起こるか確かめるため、黒(または黒に近い色)の色紙を貼ります。
実際に対比が起こっているか確かめめました。

時間切れで、冊子が出来上がったところで授業は終了。みんなの作品を見せ合う時間が取れなくて残念でした。
色選びはなかなか難しそうでしたが、楽しんで取り組んでもらえたようです。
この冊子は大事にとっておいて、いつか見返して今日の気持ちを思い出してもらえればと思いました。
(文責:原田泰)