2020年5月25日月曜日

愛称とシンボル

森町地域サポート部会、長いので愛称を「森部(もりぶ)」としました。
部活動のような感じで、本業を持つ様々な専門家(生活者)が集まって、林業や林産業、そして森町で生きていくことの魅力を、実践しながら発信していきます。
そして、「森の奥に未来が眠ってる、それを掘り出して光を当てよう!」というコンセプトのシンボルマークを作りました。


配色は「森色」から「オニウシ」色と「都」色を組み合わせて構成しています。

まずはプロジェクトメンバーの旗印として、そして将来的には情報発信のシンボルとして活用していこうと思います。

2020年5月18日月曜日

取材レポート04

石井木材(株)

今日の現場は道南杉の皆伐作業。
林業組合からの委託現場を、石井寿宏会長みずから案内してくださいました。
石井会長は「森町地域サポート部会」の委員でもあります。

まずは、地図で現場の位置を説明していただきました。現場がどのような位置関係になっているかがよくわかります。ところで、この地図をみると、ゾーンが細かく区切られています。これらが別々の所有者によって管理されているとしたら・・・林業の未来を考える難しさ、複雑さが垣間見えました。

山の作業はまず道作りから・・・
途中、道を挟だ向かい側の杉林では、枝打ちと間伐の作業が行われていました。
今回も比較的フラットな地形?・・・と思いきや。
最初に視界に入ってきたのは、崖っぷちでの重機作業。
写真ではわかりにくいのですが、右側は急斜面。重機を安全に動かす、という緊張感も伴います。
ここを通り抜けて、さらに林の奥に進んでいくと・・・
STAR WARS VI 惑星エンドアでのルーク、レイアとトルーパーのスピーダー・バイクのチェイスシーン(長い)を彷彿とさせる森の中を抜けると・・・
ここが今回のメイン・ステージ!
写真では伝わりにくいのですが、スキーの中・上級コース並みの斜面で、杉の皆伐作業が行われていました。

早速、杉を切り倒す作業を見せてもらいました。
この作業員さんは齢70代後半、この仕事を60年以上続けているそうです。体幹が若い!
まずは足場を作り、切り込みを入れ、楔を打ち込みながら少しずつ傾けていく・・・
さらっとやってのけていますが、この大きさと長さの木がどのように切れば意図通りの方向に倒れるか、職人ならではの感性が要求されますね。
木を切る時に、上の方で枝が絡んで倒れにくい場合や、この映像のように倒れる時に他の木も押し倒してしまうような場面もあり、まさに危険と隣り合わせの現場です。
このような専門性を求められる業務と、安全性を両立するために、どんな人材をどのように育てていくのか、またどのような環境や技術で支えていけば良いのでしょうか。

今回はもうひとつ、フォワーダ (積載式集材車両)という重機を使って、切り出された木材を運ぶ作業も見学させていただきました。

グラップル(?)が人間の手のように動いて、サクサクとマルタを荷台に積み上げていきます。
この機械が導入されたことで、従来は積み込み/運び出し/荷下ろしにそれぞれ重機とオペレータを付けなければいけなかった工程を省力化できたと言います。
確かに、重機を一台動かせば、燃料や人件費、メンテナンス費など、それなりのコストがかかります。それが3分の1になるだけでも、大きな効果と言えるかもしれません。

今回の現場で活動する作業員の方たちは、全体に高齢でした。かられが経験の中で培ってきた知識や技術を、なんとか次の世代に引き継ぐお手伝いがしたいと、強く感じました。

2020年5月13日水曜日

取材レポート03

(株)北駒

2020年5月13日10:00~
(当初、5月11日の午後に予定していましたが、雨天のため再設定)
広葉樹の伐採作業を見ようと、森川町の現場を訪ねました。

まずは山口敏男社長から、現場の概要などについて伺いました。

この現場は原生の広葉樹林で、所有者からの依頼で皆伐を進めているそうです。

この現場の樹種についても説明していただきました。
楢(ナラ)は椎茸の菌床に、その他の白樺、アカシア(強い、成長も速い)赤松などはすべて、チップ化さてしまうそう。「もったいないなぁ」とついつぶやくと、社長からすかさず、「じゃぁ、何に使えると思います?」と逆に質問が。・・・えっと、わからないです・・・。

その後、社長自ら伐採の実演をしていただきました。

広葉樹は枝分かれしながら曲がって伸びていくので、伐採に重機は使えず、チェーンソーを使って人力で伐採していきます。
伐採された木は重機で作業スペースに運ばれ、並べられます。
 
再びチェーンソーで、一定の長さに切断されます。

その後の作業では重機が活躍。

まるで巨人の手のように、何本もの丸太を揃えて積み上げていきます。
人型ロボットでなくても、十分にかっこいいです。

2020年5月11日月曜日

取材レポート02

建築家の冨樫雅行さん設計の個人住宅の施工現場を訪ねました。
基礎工事が佳境を迎えたところ。
施主さんの思い入れもあって、元々この土地に生えていた木々を使って納屋と母屋を建てるそうです。6月ごろには棟上げ、とのこと。どんな建築になるのか、楽しみです。

富樫さんは函館西部地区を中心に、古民家のリノベーションなど、その場所の価値や意味も大事に活動している建築家。建築家というと「設計する人?」と言うイメージが強いですが、冨樫さんは大工さんもスタッフに迎え、設計から施工、現場管理、実作業まで、自分の責任と管理の元に進めたいという、熱い思いを持っています。リアルに人が長期にわたって生活する場を提供する立場の人の覚悟として、かっこいいです!

取材レポート01

(有)日影舘建設・林業

2020年5月11日10:00~
まずは針葉樹の伐採作業を見ようと、上台町の現場を訪ねました。
ここは、2016年(平成28年)の台風10号により風倒木被害を受けたエリアの一つです。
この現場で風倒木処分と植樹を請け負っているのが、日影舘建設さんです。

社長の日影館永吉さん、若い!20代ですか?

働く人の姿が見たい、ということで、木を切る作業を見せてもらいました。
まずは、チェーンソーで。


続いて、ハーベスタという機械を用いて。

この映像の尺は11分強ありますが、ついつい見入ってしまいます。

見学させていた作業は、既に伐採された杉を一定の長さに切って、太さごとに仕分けする、という工程でした。

チェーンソーとハーべスタの使い分けについて社長は・・・
限られた時間のなかで作業を効率的に行うことは重要だ。しかし、怪我や事故と隣り合わせの現場なので、スタッフ?が慌てず作業ができるように、重機でできる作業との振り分けを行なっている。枝や節が多いと、どうしても人の手で切らざるを得ない。
・・・とのこと。

この現場は、比較的平坦で見通しも良く、苗(2年程度、育てられた)を植えたばかりの場所、20年を超えた場所、伐採期を迎えた場所などが並んでおり、林業の全体像を掴むにはちょうど良いフィールド、ですね。