2021年12月20日月曜日

森高校「リビンングデザイン」授業支援⑧

2021/12/20 08:50-10:40

今日の授業は、株式会社ハルキさんを訪問し、自分たちがデザインした家具が、一枚の合板からどのように切り出されるのかを見学に行きました。今日のファシリテータはハルキの鈴木さん(すーさん)と地域おこし協力隊のきむらくん(キムキム)です。

・パネルから家具のパーツを切り出す

ShopBot(ショップボット)という木材加工専用CNCルーターで、大きさ910mm×1820mm、厚さ12mmのトドマツの合板から材料を切り抜いていきます。
今日は時間の都合で、1枚のパネルに配置できた生徒2人の作品分だけ切り出すところをデモンストレーションすることになりました。
ドリルの先が、あっという間に材料の輪郭線を描いていきます。
切り出し終わったパネルでは、プラモデルのように各パーツがタブで周辺とつながった状態になっています。これは加工中に材料が台から外れたりズレたりしないためです。ですから、最終的にパネルから材料を切り離す作業は、人の手によります。
レシプロソーという電動ノコギリで、材料を切り離す体験もしてもらいました。

・タブを切り取る

今日の目標であるタブを取り除く作業は、森のデザインラボに移動して行いました。
地味で手間のかかる作業ですが、家具がきちっと組み上がるためにはとても重要な工程です。
しかも、生徒たちはこういう作業は嫌いではなさそう!? 黙々とペーパーをかけていきます。
仮組みしてみたところ・・・いい感じですね。

早く自分のデザインした家具を組み立てたいところですが、お楽しみは次回、年明けの授業までお預けです。生徒の皆さん、ここまでの体験の感触を忘れないでいてくださいね。
(文責:原田泰)

2021年12月15日水曜日

おもちゃ開発 with 森高校 2021 まとめ

2021森高校おもちゃプロジェクトのまとめです。
活動の記録を目次として残しておきます。

おもちゃ開発 with 森高校 2021①
 プロジェクトスタート
おもちゃ開発 with 森高校 2021② 事前学習
おもちゃ開発 with 森高校 2021③ 生徒たちからの提案
おもちゃ開発 with 森高校 2021④ 生徒とデザインチームの議論
おもちゃ開発 with 森高校 2021⑤ プロトタイピング by 鳥倉さん
おもちゃ開発 with 森高校 2021⑥ アイデアのブラッシュアップ 
おもちゃ開発 with 森高校 2021⑦ 実制作の進捗報告 from ビセン
おもちゃ開発 with 森高校 2021⑧ 完成そして贈呈式

今年度は、COVID-19禍の影響でじっくり議論する時間を取れなかったこが悔やまれます。生徒たちが自分たちで頑張ったほうが良い局面でも、デザインチームの方が頑張らざるを得ず、結果として生徒たちが主体性を発揮する機会をつくり難い状況でした。とはいえ、自分たちのアイデア表現を専門家たちが必死に受け止めて実現させた、という経験が将来どこかで意味を持てたたら良いなと思います。

2021年12月14日火曜日

おもちゃ開発 with 森高校 2021⑧

・おもちゃ完成!

12月3日にグラグラドキドキ動物タワー(年中作品)が美専チームから届きました。

また、12月8日にはホールイン(年長作品)とアニマルホッケー(年少作品)も完成し、くらcraの鳥倉さんから届きました。


・贈呈式
そして今日(12月14日 11:00-12:00)、森町立森幼稚園で贈呈式が開催されました。
各作品の説明については、森高生たちがプレゼンテーションを行いました。

園児たちは興味津々です。
そして実演&体験タイム。園児たちのテンション・マックスです。
森高生と森幼稚園児の交流としても大切なひとときとなりました。おもちゃの楽しみだけでなく、ものづくりへの興味も心に刻まれると良いなと思いました。

2021年12月13日月曜日

森高校「リビンングデザイン」授業支援⑦

2021/12/13 08:50-10:40

今日の授業のテーマは、模型作りです。前回、生徒それぞれが描いた家具のイメージを、実現可能な図面に落とし込むために、模型を作って確かめます。専門用語では、プロトタイピングと言います。今日もファシリテーターは原田(はらでぃ)です。

・プロトタイピング
厚さ6mmのスチレンボードを使って、10分の1サイスの模型を作ります。絵に描いたときは意識していなかった継ぎ目や部品の分け方などについて考えるためです。

現実的な大きさかを確認するため、自分自身の人形も作ってもらい、比率も確認してもらいました。
カッターを使う授業では、怪我をしないか心配でヒヤヒヤしてしまいますが、今日も全員、トラブルなく模型を作り上げることができました。

・最終形態への思いを確認

実はこの授業の、運営側としての肝はこのステップです。本来は切り出しのための図面を書くところまでやると、「デザインしたね!」という気持ちになれるのですが、時間も足りず、スキルもないので、この段階で生徒たちの案を引き取り、運営側(つまり、森町地域おこし協力隊の木村くん(キムキム)!)で図面データを作り、NCで切り出すところまで年末年始を使ってやっておく、というのが今回の授業設計です。
はらでぃとキムキムで、生徒一人ずつから、スケッチと模型を照らし合わせながら、用途や大きさ、構造について、具体的に確認していきました。
全員分の思いを受けとまたところで、授業時間終了(汗)。
さて、あとはキムキム、よろしくお願いします。

2021年12月6日月曜日

森高校「リビンングデザイン」授業支援⑥

2021/12/06 08:50-10:40

リビングデザイン後半は家具のデザインを体験します。その第1回の本日は、課題の概要説明とアイデアスケッチです。

・自分で使う家具をデザインしてみよう

今回の課題の趣旨は、「家具のデザイン:自分で使う道具として、家具をデザインしてみよう」です。今日を含めて5回分の授業時間で作品を完成させます。大まかなスケジュールは以下の通り。
12/06 (本日)課題説明/コンセプトメイキング
12/13 アイデアスケッチ/模型制作 
12/20 CNC見学
01/28 材料の切り出し、組み立て
02/04 塗装、完成・発表会


・課題説明
課題を進めるにあたって、以下のように説明しました。
今回の課題のテーマは「自分で使う道具として、家具を作ってみよう」です。課題を進めるにあたって、以下の三つの制約を意識してデザインしてみてください。

制約1:機能
「こんな家具を自分のそばに置きたい!」と、未来の自分の生活をイメージしてみてください。普段の生活で何か不便を感じていて、それを解決するのもいいでしょう。今使っている道具(家具)を、もっとこうなっていればいいのに、とか、こんな家具が増えたら自分の生活がこんなふうに変わるかも、といった未来のイメージを想像するのも良いと思います。いま、自分の居場所に欲しい道具は何ですか?

制約2:構造
○かたち:いきなり職人技の家具を作る、ということではなく、まずは体験として箱型の(板状の材料を組み合わせて形を作る)家具をつくってみましょう。SDG'sも視野に入れて、金具はできるだけ使わずに木を組み合わせることで支えられる形を考えてみます。
○加工:NC加工での製作を体験して欲しいので、直線的にカットするだけでなく、ほぞ穴を使ったり、曲線を使った形状などに挑戦してみてください。
○構造:実際に使うことが前提です。まずしっかり自立すること、目的の機能をしっかり果たす、想定している力を加えても崩れない・壊れない構造を考えてください。

制約3:材料
生徒一人ひとりに提供される材料は、ドドマツの合板(910mm×1820mm、厚さ12mm)1枚です。この材料の範囲内でデザインしてください。どうしてもこの材料で足りない場合は、友達と調整して、余白分の材料を分けてもらうと良いでしょう。

※今回の課題の制約は、ほぼ授業運営上の都合から設定されています。本来は目的や予算、時間など、作りたいものを前提として決まってくるものです。ただ、制約は創造の源なので、この課題の枠組みを利用して、楽しく作品作りをしてもらえればと思います。

・表現活動
課題説明ののち、さっそくそれぞれのデザイン活動に入りました。以下のステップで、デザインを考えていきました。
step.1  コンセプトメイキング
(もう十分に満たされているかもしれませんが)今の自分の生活空間にもうひとつ、家具を加えるとしたら、何があればいいかを想豫してください。どんな家具(道具)をどんなところでどんなときにどう使うか、ことばで説明してみます。
配布したA4の紙に書いてみよう。
step.2 アイデアスケッチ
欲しい家具を自分が使っている場面を絵に描いてみます。家具はどんなかたち?どう使う?大きさは(人との比率)?写実的に描くのが難しくても、棒人間でよいので、未来の自分と道具の関係を視覚的に表現してみましょう。
配布したA4の紙に描いてみよう。
※1と2は、順番が逆でも、行ったり来たりしながらでも、OKです。
step.3 かたちを描く
作りたい家具の形を、具体的に描いてみましょう。平面図(正面とか側面とか)でも、立定的な見取り図でもOK。描きやすい方法で表現しましょう。最後に寸法を入れてみてください。
step.4 部品を分けて描く
家具のスケッチをもとに、どのような部品に分ければよいかをイメージしてください。できるだけそれぞれの部品の比率を合わせて描きましょう。これも、最後に寸法を入れてみて、指定のパネルに入るかを確認しましょう。
※今日はフリーハンドで表現します。ラフスケッチでも、これくらいのところまで表現できると、他の人に説明(依頼するなど)したり、材料を自分で集めたりすることができるようになります。

生徒の皆さんは、普段このようなスケッチを描く機会はほとんどないと思います。ことばもスケッチも、用紙の隅っこに薄く小さく描いているのが印象的でした。このあたりも、少し練習の機会を提供してあげたいなと思うところです。

・コンセプト決定!?
それぞれ、作りたい家具のイメージはほぼ固まりました。次回は、これを模型で作って実現可能性を探ります。

2021年12月1日水曜日

北海道立北の森づくり専門学院 地域実践実習④

北森(北海道立北の森づくり専門学院)実習生たちが制作した什器が、今日12月1日の無印移動販売で実際に使われました。
会場は、濁川活性化センター。今回は悪天候だったため室内でのお披露目となりました。
並べると統一感があり良い雰囲気!無印良品シエスタハコダテ店がそのままやってきた感じです。
傾斜什器は見やすさを意識したデザインで、ディスプレイとしての効果も十分に発揮していました。

今回の什器制作は、森町地域おこし協力隊の山本賢治(やまけん)と木村一夢(キムキム)が中心となって、デザインしてきました。今後もより良い町づくりのため精力的に活動していきます! 機会があればぜひ移動販売にも足をお運びください。

(文責:木村一夢)